1年前の2024年3月末に21年間勤めた公務員を早期退職し、現在はトラックドライバーとして妻と二人の子供と暮らしている45歳の凡人男性です。
早期退職、転職から1年が経ちましたので、自身の経験をもとに転職後の生活についてまとめてみました。
早期退職や転職に興味のある方や悩んでいる方に読んでもらえたら幸いです。
本当に早期退職しても大丈夫なのか?
「早期退職したいけど、その後の生活が不安…」と感じている人は多いのではないかと思います。
収入が減ったり、それに伴って生活レベルが変わることへの恐怖は当然のことです。
私も21年間勤めた公務員を早期退職する際に、全くその不安がなかった訳ではありません。
今日は、早期退職後の収入や生活のリアルをお伝えします。
退職前に考えた収入面の不安と対策
早期退職を意識するようになって、最初に頭に浮かんだ問題、不安は「退職しても暮らしていけるのか?」ということでした。
長年享受してきた公務員という安定した収入、社会的な信用を失って生きていけるのか?
早期退職後の生活をどうやって成り立たせていくのか、成り立たせていけるのか?
その不安を解消するために私は次のような準備を行いました。
① 資産の把握
まずは、
・我が家にいくらの預貯金があるのか
・自分や家族が何の保険に入っているのか
・住宅ローンの返済状況
・その他の資産、負債がどれくらいあるのか
を把握していきました。
我が家には年齢相応の資産があることがわかり、一つの安心材料になりました。
② 支出の見なおし
次に、支出の見なおしをしていきました。
・携帯電話のプランの見なおし
もともとワイモバイルで格安プランだったため変更の必要なし
・自動車ローンの見なおし
若干贅沢な車種でローンを支払っていたため、身の丈に合った車種に一括払いで乗換え
早期退職後に自動車ローンの支払いを残したくなかったので一括払い
・住宅ローンの借り換え
金利の高い地銀の住宅ローンからauじぶん銀行の住宅ローンに借り換え
当時の金利で、総支払額は約90万円削減
勤続約20年の公務員という社会的信用のあるうちでなければ借換えは難しかったはず
・各種保険の見なおし
公務員共済から民間保険への切り替え
保険の補償内容や目的を自分なりに勉強したうえで、ファイナンシャルプランナーの方に相談
生命保険、医療保険、自動車保険、火災保険ともに充分納得できるものに加入
③ 当面の生活費と教育資金の確保
当時、子供たちは二人とも中学生。
さあこれからお金がかかるぞ、という時期でした。
早期退職後ももちろん働くつもりでしたが、約2年間は無収入でも生活できるだけの預貯金と子供二人の当面の教育資金を何度も試算しました。
教育資金については当時、既に払込済みの学資保険を含めれば、少なくとも二人の高校進学には必要充分な備えは出来ていると判断しました。
当面の生活費については、年間の生活費を少し多めの600万円と見積もったうえで、当時の預貯金額や退職に伴う収入(退職金、財形貯蓄)を加味して、少なくとも2年間は無収入でも生活できる資産は確保できると確認しました。
④ 転職活動
私の場合、早期退職の約5ヶ月前に職場の上司に退職の意向を伝えました。
私は「退職の意向も伝えていないのに転職先を探す」という背徳感があったため、転職活動を始めたのは上司に退職の意向を伝えた後でした。
周囲からは「転職先の目処も立っていないのに退職を申し出たの!?」と驚かれることもありました。
今思えば、背徳感とか罪悪感を感じる必要は全くなく、情報収集や志望企業へのアプローチはもっと早く始めても良かったと思います。
が、初めての転職活動を振り返ってみて個人的な感覚としては、あまりダラダラと転職活動を続けるよりも、ある程度の期限を決めて集中的、効率的に情報収集や志望企業へのアプローチをしていく方が行動力を維持しやすいように思います。
企業や仕事との出会いも結局はタイミングと行動力。
家族の理解と協力が大きな支えに
私の家族はパートの妻、高校2年生の息子と高校1年生の娘の4人家族。
妻は早期退職や転職に反対することはなく、むしろ背中を押してくれました。
妻のお義母さんや私の両親も同様で、「長い間、お疲れ様でしたね」という反応でした。
更に、二人の子供たちも、私が公務員を早期退職することを知って「次は何の仕事するの?」「本屋さんになってほしい!移動する本屋さんはどう?」という感じで、特に否定的な反応はなく、むしろ私の新しい挑戦を面白がっていました(笑)
家族の理解があったからこそ、大きな決心をして行動に移していくことができました。
早期退職後の収入や生活の実態
公務員からトラックドライバーに転職して、収入面や生活はどう変化したのかをまとめていきます。
① 年収や資産の変化
公務員時代と今とを比べると大きく減少しています。
月収で言うと約10万円の減少。
年間200万円ほどあったボーナスは5分の1程度に減りました(汗)
なかなかインパクトのある減り方ですが、真面目に勤めていれば少しづつ給料は上がっていくようですので、今のところ焦りや動揺はありません。
このように収入が減っている中、
・自宅の外壁塗装 〜約165万円
・息子の海外留学(3ヶ月間) 〜約200万円
という大型出費もあり、我が家の資産は大きく減少してしまいましたが、何れも早期退職前から想定していた支出なので、それほど心配はしていません。
② ストレスや労働時間の変化
今私が働いているトラックドライバーの仕事は、1日完結型の仕事。
日毎に指示された仕事に最善を尽くすのみ、というのが一つの魅力。
今日うまく行ったとて明日もうまくいくとは限らないし、その逆も然り。
安全に運行、作業することは大前提として、より効率的に荷物を集配するために、日々、創意工夫や情報収集は必要ですが、悩みや問題を明日に持ち越すことは基本的にはありません。
社内や集配先におけるコミュニケーションの中でストレスを感じる場面はそれなりにありますが、それもその日限りのこととして受け流しています。
また、休日に仕事の電話がかかってきたり呼び出しを受けることもありません。
このように、ストレスに関しては公務員時代に比べると大きく減少しています。
その一方で、労働時間は長い!
1日あたりの拘束時間は平均12時間(汗)
物流の2024年問題と言われるトラックドライバーの働き方改革の在り方如何については、ここでは割愛しますが、ドライバーに限らず物流業界の拘束時間は長いのが現状。
体力的にも仕事の前後に何か(例えば読書や勉強)をしたりする時間を継続的に確保するのは難しい現状です。
休日は月間8〜9日の公休のほか、年間最低5日の有休消化。
休日の過ごし方もまた、上手に時間を使える時もあればダラダラと過ごしてしまう日もあって、試行錯誤している部分です。
が、家族との時間は公務員時代と変わらず確保できているし、以前より自由度は増しています。
このように、
・収入は減ったものの想定の範囲内
・仕事からくる精神的な負担が軽減されて自由度が増した
という感じで、トータルで考えればプラスの面が大きかったと感じています。
公務員を早期退職しても生きていけるのか(結論)
私の結論は「家族の理解と協力を得て、必要な準備をしておけば問題なく生きていける」です。
当たり前のことばかりのようにも思いますが、私の経験から、
- 一定の貯金がある(最低でも2年分の生活費)
- 退職後の収入の目処を立てる(転職、副業)
- 生活レベルを柔軟に調整できる生活習慣(収入が減っても対応できる生活習慣)
- 家族の理解と協力
があれば、よりスムーズに安心して次の一歩を踏み出せるのではないかと思います。
もちろん準備をしても拭えない不安もありましたが、私の場合、早期退職に向けて行動していた時には、不安よりも期待や充実感の方が大きく上回っていたと記憶しています。
こんな私も、早期退職して1年が経過したばかり。
新たな不安や悩みがない訳ではありませんが、一歩を踏み出し、歩みを進められていることが生活のモチベーションになっています。
人生二度なし。
早期退職や転職をするかどうかに正解も不正解もない。
この記事を読んでいただいている方は早期退職や転職を検討している方だと思います。
ぜひ自分にあった準備をし、後悔のない決断と行動をしていただきたいと思います!
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